白い雀を巡る争い(白雀の乱の真実)
雀地獄
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歩道の左手、「ブツブツ」と弾けるような小さな音が聞こえてきたら、そこが雀地獄です。小さな地獄でブツブツとあぶくや噴気が上っています。
その名には諸説ありますが、「細かく心地よい音が雀のさえずりに似ていたため、こうした名が付いた」という説や、雲仙山で起こったという伝承「白雀の乱」に、ちなんだ名前だ…という説もあります。
1570年頃の雲仙山では、瀬戸石原と別所の2つの僧坊にいた稚児同士が、1羽の白い雀をめぐって争い、これがきっかけとなって山全体の内乱となったという伝承、謡曲「白雀の乱」がありますが、これは、地元地獄を管理した一乗院満明寺によって人々の罪を説くための法要・説話だったと言われています。
また、この頃、キリシタンとなった藩主の突然の政策で、当時大勢いた仏僧が弾圧を受け、強制的にキリスト教へと転宗させられた僧がいましたが、旧体制の仏僧たちと、強制的にキリスト教とさせられた僧との争いだったとも考えられます。
満明寺は、開山以来焼失と再建を何度も繰り返していますが、現在は真言宗の「雲仙山 満明寺」として再建され、黄金の釈迦大仏をお守りしています。
★ 英語バージョン
Follow the path back toward the main road. If you listen closely on your left, you may hear a small buzzing or popping noise. That is the sound of the small Suzume Jigoku, or Sparrow Hell, whose escaping steam is said to sound like the chirping of small birds.
There is a story behind this name. It is said that in the 1570s, one of the young monks training at a temple in Unzen had a prized white sparrow. He refused to share the company of his sparrow with some other monks on the mountain and was killed in the resulting fight. This sparked an even wider battle among the monks studying at Unzen that ended in the destruction of many of the temples. In the chaos, the prized sparrow fell into this jigoku, which takes its name from the bird.