標高400メートル。最上川の中流に広がる峡谷を最上峡と呼んでいます。

自然豊かなこの峡谷には「幻想の森」という景勝地があり、その神秘的な美しさから、テレビ・映画のロケ地として注目を集めています。

うっそうとした森では、「山ノ内杉（やまのうちすぎ）」と呼ばれる天然杉が数多く自生しており、樹齢数百年の老木たちが観光客を穏やかに迎えてくれます。

杉の木というと、天に向けて真っ直ぐ伸びるイメージが強いのですが、この森の木は「幻想」という名前にふさわしい不思議な姿を見せています。

樹齢1000年を超える「山ノ内杉」には大きなコブがあり、幹がねじれるように広がっています。中には、１本の木から、たこ足のように幹が別れる巨木も見ることができるでしょう。

杉の大木（たいぼく）…といえば、世界遺産「屋久島」の縄文杉を思い浮かべる方も多いと思います。

実は、太平洋側の地域で育った屋久杉は「表スギ」、日本海側にあるこの森の木々は「裏スギ」とよばれ、異なる品種になるのです。

下向きに葉がついている「裏スギ」は冬、雪が積もってもすぐに落雪するため、雪害に対して強い性質を持っているそうです。

豪雪にも負けず、歴史を刻んできた「津谷の大ヤナギ」や「角川の大杉」など、ここにしかない雄大な自然にじっくりと触れてみてください。

■ 基本情報
名称：幻想の森
住所：山形県最上郡戸沢村最上峡
最寄駅：JR高屋駅（車15分）
営業時間：なし（散策自由）
料金：無料
定休日：なし（冬季は車道利用不可）
駐車場：周辺の駐車場を利用

※詳しい情報はホームページでご確認ください。