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戦乱の世を生きた姫の供養寺

専称寺

山形県山形市
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1483年、浄土真宗の僧 蓮如の弟子によって天童市に小さな草庵が建てられました。これが専称寺(せんしょうじ)の始まりです。

この寺には戦国時代、戦乱の世を生きた悲劇の姫「駒姫」の逸話が語り継がれています。

当時、この地の大名であった最上義光(もがみよしあき)には「駒姫」という娘がいたのですが、豊臣秀吉に謀反の疑いをかけられ、15歳で処刑されてしまいます。

若くして亡くなった娘を供養するため、最上氏は別の場所にあった草庵をここへ移し、壮大な境内を持つ専称寺を建立したのです。

専称寺の周辺はその後、門前町として栄えるようになり、多くの寺院が立ち並ぶようになります。現在もその景観は残されており、当時の様子を偲ぶことができるでしょう。

5000坪とも言われる広大な敷地の中で、特に大きく目を引くのが本堂です。1703年に建立された本堂は山形市にある寺院の中で最大規模の大きさを誇ります。

また、江戸時代中期を代表する木造建築物の中では東北一の寺院としても知られています。

本堂の四隅にいる力士像は「夜鳴力士像(よなきりきしぞう)」と呼ばれ、江戸初期に活躍した伝説の彫師「左甚五郎(ひだりじんごろう)」の作品といわれています。

日光東照宮の「眠り猫」を始め、数々の名作を残した職人の技をこの専称寺でも目にすることができます。

ちなみにこの力士像。専称寺の屋根があまりにも重いため、毎晩泣きながら屋根を支えていた…という伝説も残されているそうです。


■ 基本情報
名称:専称寺
住所:山形県山形市緑町3-7-67
最寄駅:JR山形駅(バス10分)
営業時間:いつでも散策可
料金:参拝無料
定休日:なし(原則)
駐車場:周辺の駐車場を利用

■ 参考情報
創建年代:1483年
文化財指定:県指定重要文化財(鐘楼)
      市指定重要文化財(本堂)
※詳しい情報はホームページでご確認ください。

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