摩訶不思議な二重構造のらせん階段
会津さざえ堂(円通三匝堂)
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会津さざえ堂は1796年、会津若松市の飯盛山に建てられた六角三層のお堂です。一目その姿を見れば「さざえ堂」というネーミングにも納得がいくでしょう。
正式には「円通三匝堂(えんつうさんそうどう)」といい、この山にあった正宗寺の住職が考案した建物と言われています。
江戸時代後期、こうした特殊構造のお堂が東北から関東にかけて数多く建てられており、中でも木造でできた会津さざえ堂は多くの注目を集めていました。
華やかな彫刻で彩られた入口に一歩入ってみると、江戸時代の技術の粋を集めた二重螺旋のスロープが現れます。
最上階まで続くこのスロープは上がる通路と降りる通路が別になっており、登っている最中、一度も降りる人に会うことがない…摩訶不思議な構造になっています。
またこの通路に沿って、西国札所の「三十三観音像」が祀られており、お堂の上り下りを一巡するだけで西国観音札所の巡礼を終えたことになるそうです。
こうしたご利益もあって、江戸時代からここは庶民のための即席巡礼の地として親しまれていたのです。
近年、国の重要文化財にも指定された「さざえ堂」は、その一風変わった外観から外を眺めて観光を終える人も多いのですが、お堂の真価は内部構造にある…とも言えるため、ぜひ二重螺旋の通路を歩んで見ることをおすすめします。
■ 基本情報
名称:会津さざえ堂(円通三匝堂)
住所:福島県会津若松市一箕町八幡弁天下
最寄駅・IC:JR会津若松駅(徒歩15分)
営業時間:8:15~日没まで(冬季は9時開堂)
料金:(下記の通り)
定休日:なし(原則)
駐車場:周辺の駐車場を利用(有料)
■ 料金
大人:400円
高・大学生:300円
小・中学生:200円
■ 参考情報
創建:1796年
指定:国の重要文化財
※詳しい情報はホームページでご確認ください。