川越の栄華を象徴する建物
川越城本丸御殿
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川越城は1457年、守護大名であった上杉持朝の命により、家臣の太田道真・道灌親子が築いたといわれています。
当時、武蔵国(現在の関東)で領地を争っていた足利成氏に対抗するため、防衛の本拠地として築づき、上杉氏自身が城主として入城しました。
武蔵野台地の北側。丘陵に建てられた城は高さを抑えた平山城で、土塁や堀を巡らし、侵入者を排除する数多くの仕掛けがあったことから攻略困難な城だったとされています。
江戸時代に入り、江戸の北の守りとして管理されると、代々幕府の重臣が城主を務めるようになります。1653年には城主、松平信綱によって大規模な拡張工事が行われ、倍の規模の近代的城郭になりました。
城を中心に城下町も形成され、小江戸と称される町は武蔵国の商工農の中心、物資の集散地として栄華を極めます。
川越城本丸御殿は1848年、藩主松平斉典によって造営され、16棟の建物と1000坪を超える建物面積という大規模なものとなっていました。
入母屋造りで荘厳な大唐破風と霧除けのついた広い間口の玄関、車寄せを備えており、内部にある36畳の大広間は、来客の際に城主が来るまでの待機部屋として使われていたそうです。
まさに川越城下の繁栄を象徴する見事な建物でしたが、明治時代以降、新政府によって建物の移築や解体が行われ、玄関と大広間、家老詰所だけが残される状態となりました。
大部分を消失した本丸御殿ですが、建築当時の遺構が残る大変貴重なものでもあります。日本全国に残る城のうち天守が現存されているのは12カ所、さらに御殿が残っているのは高知城と川越城の2カ所のみとなっています。
御殿の北側。家老詰所の縁側から眺める庭には、サルスベリなどの木々が植えられており、季節ごとの美しい花々も愛でる事ができます。
■ 基本情報
名称:川越城本丸御殿
住所:川越市郭町2丁目13-1
最寄駅:JR川越駅からバス利用
TEL:049-222-5399
営業時間:9:00~17:00
定休日:毎週月曜日(休日の場合は翌火曜日)
駐車場:施設の駐車場を利用可
■ 入園料
一般:100円(社会人以上)
学生:50円(大学生・高校生)
子供:無料
※詳しい情報はホームページでご確認ください。