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松林や水田に広がる浄土思想の史跡
無量光院跡
岩手県平泉町
閲覧数:37回
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平成23年、平泉の一部としてユネスコ世界遺産に登録されたのが、無量光院(むりょうこういん)跡です。
現在は建造物がなく、周囲に松林や水田が広がる閑静な場所となっていますが、かつては平泉の中心部を彩った華やかな寺院だったといわれています。
平安時代後期、現在の東北地方全域で栄華を極めていたのが奥州藤原氏です。山脈から取れる金が平泉の黄金文化を作り出し、藤原氏の繁栄を支えました。
その一族の初代、清衡(きよひら)が中尊寺を造営し、二代目の基衡(もとひら)が毛越寺を建造したと言われています。
この地にあった無量光院が築かれたのは、三代目 秀衡(もとひら)の時代でした。その姿は、京都府宇治市にある平等院鳳凰堂を模倣して作られたとされています。
外観を参照するだけでなく、あえて平等院を上回る規模に仕上げた豪華絢爛な寺院でした。
発掘調査による阿弥陀堂の構造から、鳳凰堂を上まわる建造物が推測され、京都・平等院をも超えようとした、藤原家の意欲が感じられます。
また無量光院はそんな建物だけでなく、浄土思想を体現した見事な庭園を持つ寺院だったとされています。
本堂の中心線は、西の金鶏山(きんけいざん)と結ばれており、その稜線上に沈む夕日に極楽浄土をイメージした浄土庭園の最高傑作だったと言われています。
■ 基本情報
名称:無量光院跡
住所:岩手県西磐井郡平泉町平泉字花立地内
最寄駅:JR東北本線 平泉駅(徒歩で5分)
営業時間:なし(観覧自由)
料金:無料
定休日:なし(原則)
駐車場:周辺の駐車場を利用
※詳しい情報はホームページでご確認ください。